2016年01月23日

Chain Chronicle Global はなぜ光をつかめなかったのか

(2/10 ニュースサイト記事リンクまわりの文を少し改訂しました)
gcn.jpg
ここのところの当ブログ一押しゲームでありました海外版チェインクロニクル、Chain Chronicle Global(以下CCG)ですが、今週月曜に2016年2月29日をもって終了することが発表されてしまいました。
プレイヤーとしては寂しい限りですが……これもソシャゲの習い、全者必衰の理です。
思えば第2部(以下V2)実装以降の慢性的なバグ、大型イベントに伴う毎回の大型バグ、そして1月からの無イベント期間と、「さもありなん」と思わせる要素がアリアリでした。

それにしても様々な国で展開中のチェンクロの中で最後発CCGが真っ先に終了してしまうというのはちょっと悲しいものがありますね。以下、2016/1/23現在の私の確認できる範囲のチェンクロ一覧です。
・本家「チェインクロニクル」セガネットワークス 2013年7月〜
 現在2部7章 4月に第2部完結 第3部製作決定

・韓国版「체인 크로니클」運営会社不明(どの文字列が社名か分からない……) 2014年3月〜2016年5月
 現在進捗不明(V2.0.2) 最近ニュースがだいぶ少なめ(というかサーバーメンテナンス情報しか出してない……?)
(4/13追記:6/1サービス終了のアナウンスが出たので終了時期を追記しました)

・中国版「锁链战记」盛大游戏 2014年5月〜2016年9月
 現在2部3章 グローバル版アルカナが移植されるなど割と台湾版に近い感じ?
(10/21追記:9/15にサービス終了していたので終了時期を追記しました)

・台湾版「鎖鏈戰記 ChainChronicle」Mobimon 2014年7月〜
 現在2部4章 本家に忠実にアップデート(オートバトル無し) オリジナルキャラ、コラボが多い印象

・PS Vita版「チェインクロニクルV」セガネットワークス 2014年7月〜2017年5月
 現在2部3章 本家を追っているが実装の順序は独特 ハードウェア的な制限がキツい
(2017/3/13追記:2017/5/12サービス終了のアナウンスツイートが出たので終了時期を追記しました)

・グローバル版(CCG)「Chain Chronicle」Gumi 2014年11月〜2016年2月
 現在2部2章 オートバトルあり オリジナルコンテンツ・システム多し
このように移植版は本家からだいたい1年遅れで始まり、同じくらいのペースで進行してきています。

これらの中で、何故CCGが真っ先に終了したのでしょうか?
それはもちろん収益が悪かったからに決まってますが、何故悪かったのか。GumiはCCGに先立ち12月にBig hero 6というゲームのサービス終了を宣言しており、現行のソシャゲの整理にかかっている事がうかがえます。一方でCCGプレイヤーにブレフロへの移行を勧めるなど、ソシャゲ事業自体は続ける模様です。
海外ニュースサイトのインタビュー記事に拠ると、CCGの終了はGumiが決定したものであり、その理由はリソースを同年中に開始する英語版 Phantom of The Kill に集中するため、としています。他社の移植よりも自社コンテンツ、と言うわけですね。
ともかく今回の件に関し良く言われる「欧米でガチャ課金はウケないから」は理由として的外れな訳です。それに続くゲームと終わるCCGの差が何処にあるかがやはり気になります。かといってソーシャルコンテンツの提供に関わったことすらない人間が利いた風な口で内部事情を推し量るというのも愚の骨頂です。

そんなわけで、プレイヤーから見える範囲でCCGにあった問題点を挙げてみようかなというのが今回の記事です。タイトルに反して明確な原因究明ができているわけではありません(つーかそんなことできない)が、おつきあい下さる方は続きからどうぞ。



さて、まずはCCGの歴史をざっと振り返ってみましょう。
2014年11月 サービス開始(北米は12月に入ってから)
2015年4月頃 フランス語対応
2015年4月〜6月 オリジナルコンテンツ追加 (Gauntlet、Blacksmith、Colosseum (11月に更新))
2015年5月 100万ダウンロード達成
2015年5月〜 オリジナルキャラ順次投入
2015年7月〜8月 オリジナルシステム追加 (AP buddy、VIP)
2015年8月 150万ダウンロード達成
2015年10月 第2部開始
2015年11月 第2部第2章実装
2015年12月 1周年記念イベント
2015年12月 200万ダウンロード達成
2016年2月 サービス終了(予定)
以上、約1年3ヶ月の出来事でした。

CCG最大の特徴はオリジナルコンテンツ群です。詳しくはこちら。どの国のチェンクロでも限定キャラや限定武器はあるものですが、システム面に手を加えていたのはCCGとVくらいだと思います。
なおそれ以外にもリリース当初からのシステムの特徴としてオートバトルの搭載とカットイン演出の省略オプションがあります。ゲームプレイの快適さに重点を置いている感じですね。ちなみにこの辺りは韓国版とほぼ同じらしいです。
また、言語切り替えも見逃せない要素の1つです。リリース当初は英語のみでしたが、途中でフランス語に対応。Optionから切り替えることができるようになりました。ただし、当初その下に「Germany」(ドイツ語)のボタンも用意されていたのですが、いつの間にか無くなってしまいました。


さて、サービス終了の原因として一番クリティカルなのは何だったのか?
真っ先に思いつくのが翻訳の手間です。上に書いたとおり、当初予定されていたドイツ語対応を断念するあたり、当然コストがかかるものです。キャラを増やせばシナリオが付いてくるゲームなので、運営を続けるだけで常にそのコストはついて回ります。しかもCCGは2言語対応なので、他国版に比べコスト2倍。
しかし、推測ですがテキストの翻訳とCCGのゲーム部分の開発は別のところが担当しているとみられ、これは余り関係しないかなと私は考えます。
その根拠はゲームの実装とシナリオ部分に齟齬があることです。
わかりやすい例は1月に行われたイベントクエスト New Advent Party for All です。本家300万ダウンロード記念クエストの移植版ですが、200万に達した(と公表した)翌週のCCGでは当然300万ダウンロード記念は謳えず、クエスト名を変え報酬のトライミリオネスも別武器 Murasame に置き換えて実施されました。吸血アビ付きの日本刀が何故村雨……。
しかしシナリオテキストでは次の通り堂々と Trimillioness と本家の名前を挙げているのです。
trimillioness.jpg
どーでも良いですがフォントが大きくなるとすぐに枠からはみ出るあたり、やはりCCGの仕事は雑です。

このようなゲーム部の実装と英語翻訳の連携ができていないテキストは度々見られました。
また、ゲーム終了を発表した1/18からのイベントでは台湾独自キャラが移植され、そのシナリオもしっかり英語テキストが用意されていました。畳もうというゲームにわざわざ新たに翻訳文を付けるのもおかしな話ですし、こういうことからテキスト翻訳は別のところがやっているのではないか、と思うわけです。
そう考えるとCCGで度々行われていたキャラが手に入る系のイベントクエストに一切シナリオがなかった理由も頷けます。
これは完全に憶測ですが、海外版はそれぞれ独自キャラの融通もありますし、セガの海外事業部的なところがキャラとシナリオの開発を一括してやっているんじゃないかなーなどと思っております。


話を戻して、次に思いつく不振の要因はオリジナルコンテンツが足を引っ張った説です。
これらのコンテンツはCCG開発・運営自身の負担であり、慢性的なバグがあったりプレイヤーからの文句も多かったため維持コストも高かっだろうことは想像に難くありません。実際不満解消のため11月にはコロシアムの仕様変更があったりと、後から余計な開発コストもかかっていますし。
しかしこの慢性的な負担は実装後からずっとのことですし、この時期の終了への決定打とは言い切れません。


ではなにがクリティカルだったのか。
私としてはV2へのメジャーバージョンアップが転機だったと思っております。この時、CCGは恐らく他以上に大きな変化を迎えました。
端的に言うと、CCG V1 → CCG V2へのバージョンアップではなく、本家V2 → CCG V2という再移植が行われた……のだと思います。

実のところ、独自コンテンツの実装前からCCGでは独特の挙動が見られました。
分かりやすいのが戦闘終了後のGold。CCGでは常に本家の倍のGoldが得られていました。しかし、ボーナス取得時の倍率計算は本家のままの数字で行われていたので、+30%, +60%, +100%のボーナスを取得したと表示されても、115%, 130%, 150%にしかならなかったのです。(本家基準なら230%, 260%, 300%)
これは表記とのズレから明らかなバグでしたが、いつまで経っても直りませんでしたので、意図した仕様だったのでしょう。だったらボーナスの表記を直せよ、と常々思っていました。
他にも成長アルカナの計算がおかしく、全職に効果が高いはずのALLが、全ての職に低い効果が出ており、貰っても全く嬉しくない代物でした。特に鍛冶ALLの使えなさときたら……。これも、サポートに指摘しても全然直りませんでした。
ところがV2実装時、急にこれらの挙動が本家どおりになったのです。まぁプレイヤーから「取得Goldが下がった」と苦情が出てGoldはすぐに2倍仕様に戻りましたが……。

他にも、V2実装時に起こった変化があります。
・本家と別性能で実装されたキャラ(アオイ、ラスフィア)が、本家Ver2.0と同じに修正された
・V1ではしれっと九領の酒場に居たヨシツグが本家通りフェス限定になった
・ロサンゼルスでのアニメエキスポ記念用に別名で実装された武器(名刀マクハリBlade of Angles)の名前が本家の英訳版 Famed Blade Makuhari に変わった
・他にもCCGオリジナルキャラを含め、いくつかのキャラの説明文やスキル名が変わった
・実装時に説明文と違っていたため修正された Danielle のアビリティ効果(+10% → +15%)が、また間違った状態(+10%)に戻った
・V2で騎士は遠距離攻撃に対して前進が止まらない&貫通攻撃を止めるようになったが、CCGオリジナル騎士の Thrax, Freya, Elza, Garret のみV1の挙動のままだった
二乗だったレイド特効武器の倍率が本家通りになった (2.25倍、4倍 → 1.5倍、2倍)
比較画像がこちら。左がV1で右がV2です。aoi.jpg makuhari.jpg
これらを総合すると、本家のV2を英訳し、オリジナルコンテンツを後から再実装したのがCCGのメジャーバージョンアップだったのではないか……と考えられる訳です。


で、それがどうしたかというと、V2を機にシステムの根幹がそれまでと変わってしまったため、その後の開発にも苦労したのではないかと思うのです。
出だしからチャレンジガチャの設定を間違えて独自イベントで少数配布予定のキャラ(酒場SSR)を無制限に入手できるようにしてしまったり、それを直してもチャレンジガチャの当たり確率を高くしすぎて無限にリングを稼げるようにしてしまったり……。
そんな中でもイベントはこなしていきますが、冒頭に書いたとおり明らかにバグが多くなっていき、また対処までのレスポンスもV1時代に比べ悪くなったように感じられました。

そして、チェンクロの2種類の大型イベントである魔神襲来(レイド)と戦の年代記(踏破)の両方で非常に大きなバグを出し、またプレイヤーの納得できる対応をしなかったのです。
具体的に起こったことは次の2点です。
ハティファス襲来 (レイド) 11/2〜
問題点 最大9Waveという長丁場に設定 (制限時間内に魔神までたどり着けない人が続出)
     さらに、ダメージを与えても偶に次戦時に魔神が全快する事態が発生
対処 毎日気合いの実を10個全員に配る。週末は15個配る(計75個)
    魔神入手確率を上げるとアナウンス

塔の上のモアネット (踏破) 12/14〜
問題点 フレンドの戦功UP効果が反映されない
     戦功取得効率の高い緊急クエストが未実装
対処 戦功20万を全員に配る (最大目標値500万に対しては雀の涙)
    フィーバータイムの発生確率を上げるとアナウンス
……とまぁ、見るからにお粗末なトラブル&対応です。プレイヤーが望むのは当然問題が解決するアップデートなのですが、どちらもアイテムの配布と確率操作という場当たり的な対処だけが行われました。
私は当初運営チームと開発チームの連携がとれなくてイベント期間内に修正できないのかなー、と思っていたのですが、ひょっとすると既にプログラムに大きな手を加えられない状態になっていたのかも知れません。

その後12/28以降、3週にわたって静かなイベントが続き、バグも定常的なもの以外見られませんでした。なおこの3週間はイベントガチャすらありませんでした。そして色々不安になった4週目、1/18に終了がアナウンスされたのです。
11/30が2部2章の実装でしたので、そろそろ次のアップデートが期待される頃合いでした。
次のバージョン、すなわちVer2.1の目玉と言えば、絆アビリティと武器持ち替え機能の実装です。どちらもゲーム全体のシステムに大きく関わる大きな、また同時に待望されたアップデートでした。あとカジノも。
しかし、上記のような状況から考えるとアップデートは難しく、またそれを支えるだけの収益がなかったため、わずか1ヶ月半後のサービス終了を発表するに至ったのではないか……というのが私の考えです。


なぜアップデートが難しくなったのか、までは内部事情を知る人でないと分からないでしょう。11月時点でもう畳むつもりで人員を減らしており開発力が落ちていたのかも知れませんし、V1立ち上げ時にかなり独特ないじり方をしていてV2時のスタッフには再現できなかったとかかも知れません。
それはおそらく私の想像できない範囲のことでしょうし、正直あまり興味もないのでここで話を終えたいと思います。後はそーゆー憶測とか犯人捜しとかが好きな人に任せます。

何にしても楽しく遊んだゲームがサービス終了してしまうのは寂しいものです。
2月末、最後の時まで静かに細々と遊ぶとしましょう。
posted by ひろし at 22:20| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム四方山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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